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月経不順とは?原因を知って月経不順を整えよう

2022.09.29

「最近生理の周期が乱れているような気がする」「月経不順を治す方法が知りたい」と考えている方もいるでしょう。いつもより生理の周期が乱れると不安になりますし、身体や精神への影響も大きく出てくる場合があるので、早く改善したいと思っている方も少なくありません。

今記事では月経不順とは何か、月経不順の原因、対処する方法について詳しくまとめていきます。

月経不順とは?


月経不順とは頻繁に月経のような出血が現れたり、3ヶ月以上月経がなかったりなど、月経の周期が乱れていることをいいます。

詳しく言うと、25日から38日以外の時期に月経が来ることを月経不順と言われています。月経不順にもいくつかの種類があるのですが、それについては次で説明するので確認してみてください。

正常の月経

そもそも正常な生理周期は25日から38日程度と言われています。ズレが生じたとしても、1週間程度であれば誤差の範囲内と言えるでしょう。

しかし、毎月生理が1週間以上早まったり、遅れたり、生理がこない月があったりする場合は、月経に異常が起きているのかもしれません。

また、正常な月経の持続期間は3〜7日だと言われています。1日や2日で終わったり、8日以上月経が続いたりする場合も月経不順が考えられます。

月経不順の種類

ひとえに月経不順といっても、種類があります。それぞれの種類によって特徴が異なるので、自分がどの月経不順に当てはまるか確認しておきましょう。

稀発月経

稀発月経はたまにしか月経が来ないのが特徴です。通常は25日から38日の周期で生理がくるのですが、稀発月経の場合は40〜50日経過しても生理が来ません

徐々に周期が長くなっていく方もいれば、いきなり周期が長くなる方もいます。稀発月経の原因は、卵巣の働きが鈍くなっていることが考えられます。

卵巣がうまく働かなくなり、ホルモンバランスに影響を与えているのかもしれません。

しかし、生来的に卵胞の成長に時間がかかっている場合もあります。前回の月経から39日以上の月日が経っていても、毎月規則正しく生理が来ているのであれば問題はないと言えるでしょう。

頻発月経

頻発月経は、24日以内に生理が来るのが特徴です。1ヵ月に2回生理が来る場合があります。

頻発月経の原因は、稀発月経と同じく卵巣の働きが鈍くなっていることが考えられます。ホルモンバランスが乱れ、生理に影響を与えているのでしょう。

過長月経

過長月経は月経の期間が長いのが特徴です。通常であれば7日以内に終わるのが、過長月経の場合は8日以上続くことがあります。

過長月経の原因として考えられるのは、脳死床下部、脳下垂体、卵巣のいずれかに問題が生じていることです。3つのいずれかの器官が正常に機能していないことで、月経に影響を与えている可能性があります。

過短月経

過短月経は過長月経とは逆に、2日以内に生理が終わるのが特徴です。女性ホルモンの分泌量が不足している、もしくは子宮そのものが発育不全であることが原因に考えられます。

また、過短月経は「過少月経」を併発しているケースが多いです。過少月経とは経血量が非常に少ない症状のことです。

更年期前の生理不順

女性は35歳前後になると、徐々に卵巣の機能が低下し、更年期前の時期を迎えます。更年期前の時期を迎えると月経周期の乱れや経穴量の減少などの症状が現れ、閉経に向けて体が準備をし始めることがあるのです。

月経不順の原因

月経不順になるのには原因があります。月経不順を引き起こす原因を知っておくことで、これからの予防につなげられるでしょう。

過度なダイエット

20代の女性によく見られる月経不順の原因なのが、過度なダイエットです。過度に食事を制限したり、栄養を取らなかったりすると、体に十分な栄養が行き渡らなくなります。

体に栄養が行き届かなくなると卵巣にも必要な栄養素が届かなくなるため、「妊娠の準備ができない」と脳が判断します。そのため、生理周期の乱れを引き起こすのです。

特に注意が必要なのが思春期の時期です。思春期時期は体がまだ成長段階なので、過度なダイエットを行うと将来妊娠しづらくなる可能性があります。

更年期

更年期は女性の誰もが迎えるものなので、これといった対策方法はありません。

しかし、生活習慣を整えたり、女性ホルモンを注射したりなどの対策をすることで、月経不順を予防できる場合があります。35歳前後を迎えると閉経のために体が準備しようとし始めるので、その前に行動しておくことが大切です。

ホルモンバランスの乱れ

月経不順はホルモンバランスの乱れが大きく影響しています。通常は、卵巣ホルモンや黄体ホルモンが月経をコントロールしています。これらの女性ホルモンは卵巣や脳下垂体、脳視床下部の器官が連携して分泌しているのです。

特に、脳視床下部はストレスの影響を受けやすいです。ストレスが溜まるとホルモンバランスが乱れ、月経不順を引き起こしやすくなるので注意しなければいけません。

月経不順に対処する方法

月経が安定しないと不安になりやすいですし、予定も組みにくくなるでしょう。月経不順を予防するためにも、以下のポイントを参考にしてみてください。

月経不順は病院で処方される薬を服用することで治療することが可能です。妊娠を希望する場合は排卵誘発剤が処方され、妊娠を希望しない場合はピルが処方されます。

一人一人の月経の状況や妊娠の希望の有無によって適切な薬は異なるので、自分で判断しないようにしましょう。薬を服用する際は、医師の診断のもと適切に利用することが大切です。

漢方

月経不順は漢方でも症状を和らげる効果が期待できます。しかし、女性ホルモンを直接コントロールできる働きがあるわけではありません。

あくまでも体の調子を整える程度だと考えておきましょう。漢方だけで月経不順を治すのは難しいです。

月経不順を治したい方は病院で薬を処方してもらったり、生活習慣を見直したりすることが大切です。

ピル

低用量ピルを使うことで定期的に休憩を起こす効果が期待できます。低用量ピルにはエストロゲンとプロゲステロンが配合されており、人工的に月経周期を作り出せます。

低用量ピルにも種類があり、ライフスタイルに合わせて利用できるのが特徴です。海外のサイトでもピルが販売されていますが、副作用のリスクがあります。

ピルを服用する際は必ず病院で処方してもらうようにしましょう。

ストレスを解消する

ストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こす大きな原因です。ホルモンバランスを乱さないように、自分なりのストレス解消方法を見つけましょう。

おいしいものを食べたり、旅行に行ったりなど人それぞれ解消方法は異なります。まずはいろいろ試してみて、心がスッキリできるような方法を見つけてみてください。

生活習慣を正す

食生活の乱れや睡眠不足もホルモンバランスの乱れの原因の1つです。まずは自分の生活習慣を見直してみましょう。

仕事や家事が忙しいとどうしても生活習慣が乱れがちですが、自分ができる範囲で少しずつ直していくことが大切です。いきなりすべての生活習慣を正す必要はありません。

逆にストレスが溜まる可能性があるので、無理なく自分のペースで生活習慣を整えていきましょう。

月経不順を放置すると大きなリスクがある

月経不順を軽く考えている方もいるかもしれません。しかし、月経不順を放置すると、不妊症や骨粗しょう症などのリスクが高まる可能性があります。

月経不順で悩んでいる方は、一度病院で診断してもらうか、生活習慣を見直すかなどして対策をすることが大切です。

記事監修医師プロフィール

院長/医師

増田えりか

2013年 日本大学 医学部 卒業
2013年 東京臨海病院 内科、皮膚科、形成外科、救急科
2015年 昭和大学病院 形成外科
2016年 今給黎総合病院 形成外科
2017年 千葉こども病院 形成外科
2018年 湘南美容クリニック 秋葉原院
2020年 湘南美容クリニック 高田馬場院 院長
2021年 イートップクリニック 開設 院長就任

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