月経困難症と子宮内膜症の違いは?症状や目的によって治療法が異なる

2022.12.20

月経困難症と子宮内膜症には明確な違いがありますが、診断を受けなければ判断が難しく、本人が気づかないまま症状が進行するおそれがあります。通常の生理痛であればほとんどの女性にみられますが、重度になると仕事や日常生活においても支障をきたします。月経困難症単体の症状ではなく、子宮内膜症や他の婦人科系の病気も併発している可能性があるため、症状が重い場合は診察を受けたほうが良いでしょう。

月経困難症と子宮内膜症の違い


月経困難症と子宮内膜症の違いは前者が月経期間中の痛みや不快症状を指すことに対し、後者は子宮内膜が外部の組織に発生し、月経時に出血、炎症、癒着によって病気が進行することです。症状の違いはありますが、病気の併発をする可能性も高く注意が必要です。

月経困難症とは

月経困難症とは、月経の開始日付近から痛みや不快感などの症状が続き、月経の終わりとともに問題が消える症状を指します。一般的にいわれる生理痛以外にも頭痛や吐き気、食欲低下、焦燥感、腹部の張りなど多くの症状があり、人によって原因も異なることが特徴です。月経困難症には原因とされる病気がない「機能性月経困難症」と、原因の病気がある「器質性月経困難症」の二つがあります。

子宮内膜症とは

子宮の内側にある内膜が、外側の別の場所で増殖することによって発生する病気です。通常であれば免疫が働き、子宮内膜は月経によって排出されますが、免疫力が落ちている状況であれば腹腔内に留まってしまい、炎症、痛み、癒着を起こします。腹膜、卵巣、子宮と直腸の間などにできやすく、月経のある20〜30代の女性に多くみられる特徴があります。

検査方法

検査方法は問診、内診、超音波検査、血液検査、腹部へのMRI検査などがあり、問診、内診のあとに超音波検査が行われることが一般的な診断方法です。血液検査は必要に応じて行いますが、腹部MRI検査は大きな病院でないと取り扱っていません。

症状を放置すると別の病気を引併する可能性も

子宮内膜症における症状の一つが月経困難症で、数値としては90%程の人が併発をしています。また月経困難症の症状のある人の25%程度の人が子宮内膜症を併発しています。月経時の体調が慢性的に思わしくないと感じられるのであれば、速やかに病院で受診しましょう。

月経困難症の治療法

月経困難症には機能性月経困難症と器質性月経困難症があり、症状によって治療法が異なります。医師の診断を受けた上で治療法を検討する必要があるでしょう。

機能性月経困難症の場合

機能性月経困難症ではプロスタグランジンという生理活性物質が急激に増えることが痛みを引き起こす原因といわれており、原因が病気ではありません。痛み止めやピル、漢方薬を服用することで痛みを抑え、症状を改善します。薬局でも鎮痛剤は売っていますが、医師の診断によって患者に適した薬が処方されるため、できる限りクリニックを利用したほうが好ましいでしょう。

器質性月経困難症の場合

器質性月経困難症は病気が原因で、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫によって引き起こされます。20代後半以降の人に発生傾向が多く、放置してしまうと病状が悪化するリスクがあるため注意が必要です。子宮内膜症や子宮腺筋症であれば薬の処方が検討されますが、改善が難しいと判断される場合には手術も視野に入れることになります。手術については妊娠を望まれる方にとっては非常に悩ましい問題の一つです。体外受精なども含めた将来設計を検討することになるでしょう。

子宮内膜症の治療法

治療法は基本的には本人の希望も取り入れながら選択することになります、手術療法と薬物療法の二つの選択肢がありますが、子宮内膜症の一種である卵巣チョコレート嚢胞の症状があった場合には、その大きさの程度によって早急な手術が求められます。

薬物療法

痛み止めやホルモン治療を促すため低用量ピル、黄体ホルモン製剤などの薬が処方されますが、手術以外の選択では再発する可能性があることが事実です。閉経しておらず、月経が続いている期間では子宮内膜症が再発してしまう可能性があるため、油断せず定期的に検診を受けなければなりません。

​​手術療法

手術療法には子宮・卵巣を残す温存手術か、それを取り除く根治手術の方法があります。子宮内膜症によって不妊症に悩んでいる場合でも子宮・卵巣を残す手術によって子宮内膜症や癒着の状態が改善されれば妊娠も可能になりますが、病気が再発する可能性もあります。子宮・卵巣を取り除く根治手術では再発する可能性は低くなりますが妊娠はできません。どちらを選択するにせよ、女性にとって手術療法は苦渋の決断になります。

月経困難症と子宮内膜症の治療法の違い

機能性月経困難症であれば病気が原因ではありませんが、器質性月経困難症の場合では他の病気が関係しています。器質性月経困難症と子宮内膜症であれば、治療法は病気の進行具合によって違いがあるだけ、ともいえるでしょう。誰でも手術療法を選ぶより、薬物療法を選択したいものですが、その明暗を分けるのは早期発見ができるかどうかです。月経困難症と子宮内膜症は女性にとって珍しい病気ではありません。月経時の慢性的な不調や違和感があれば医師の診断を受けましょう。

気がかりな点があればイートップクリニックで診断を

月経困難症と子宮内膜症に限らず、婦人科系の疾患は早期発見と治療が重要です。イートップクリニックでは婦人科専門医が在籍しており、婦人科診療によって様々な病状を早期発見し、原因を特定しています。月経困難症や子宮内膜症以外にも、性感染症検査や子宮頸がん、卵巣がんなど様々な症状が調べられます。原因特定後の治療も含め、実績のある医師によって治療やサポートを行っているため、気がかりな点があれば一度診断を受けてください。

まとめ

月経困難症と子宮内膜症は病気の症状こそ違いがありますが、どちらも併発を呼び起こすおそれがあるため早急な改善が求められます。月経困難症であれば病気が原因でない可能性もありますが、子宮内膜症の場合はそうではありません。薬物療法、手術療法があり、症状の程度によって治療法は異なります。イートップクリニックでは婦人科専門医による診療を行なっています。婦人科系について不安があれば、どのような悩みでもお気軽にお問い合わせください。

記事監修医師プロフィール

院長/医師

増田えりか

2013年 日本大学 医学部 卒業
2013年 東京臨海病院 内科、皮膚科、形成外科、救急科
2015年 昭和大学病院 形成外科
2016年 今給黎総合病院 形成外科
2017年 千葉こども病院 形成外科
2018年 湘南美容クリニック 秋葉原院
2020年 湘南美容クリニック 高田馬場院 院長
2021年 イートップクリニック 開設 院長就任