最近、目の開きが悪いと悩んでいる方もいるでしょう。
まぶたが重く感じたり、視界が狭くなったりすると、日常生活にも影響を及ぼします。
そんな目の開きが悪い状態ですが、「眼瞼下垂が原因?」「マッサージで改善できる?」と思う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、目の開きが悪いのは何が原因なのかを詳しく解説します。
また、考えられる疾患や治療法なども併せて紹介します。
この記事を読めば、「目の開きが悪い原因と適切な対処法」も理解できるので、改善したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目の開きが悪いときに考えられる原因
目が開きにくいと感じる原因はさまざまです。
加齢によるまぶたのたるみや、筋力の低下、眼瞼下垂などの病的な状態が関係していることがあります。
また、ものもらいや睫毛内反症(さかまつ毛)といった目の周辺の炎症が原因となることもあるでしょう。
ここでは、どのような理由で目の開きが悪くなるのか、詳しく解説していきます。
眼瞼下垂
施術名:眼瞼下垂
副作用:熱感・むくみ・内出血・左右差・違和感・イメージとの相違など
料金:¥600,000+別途麻酔代¥55,000(税込)
眼瞼下垂とは、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)がうまく機能せず、目が開きにくくなる状態を指します。
先天性と後天性の2種類があり、加齢による影響や長期間のハードコンタクトレンズ使用が原因となることがあります。
ここからは、眼瞼下垂の症状と先天性と後天性の眼瞼下垂について解説するので、参考にしてください。
眼瞼下垂の症状
眼瞼下垂の主な症状は、まぶたが十分に開かず、黒目が小さく見えることです。
まぶたが視界を遮るため、物が見えにくくなり、眉を上げる癖がつくこともあります。
その結果、額のしわが目立ち、頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。
さらに、目を大きく開けようとすることで眼精疲労が生じ、ドライアイやまぶたの重さを感じることも少なくありません。
進行すると視界が狭まり、日常生活に支障をきたすこともあるため、早めの診察をおすすめします。
先天性眼瞼下垂
先天性眼瞼下垂とは、生まれつきまぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の発達が不十分であることによって、まぶたが正常に開かない状態のことです。
片目だけでなく両目に見られることもあり、重度の場合は視界が遮られるため、弱視の原因になることもあります。
主な原因は眼瞼挙筋の形成不全や機能障害で、眼瞼裂狭症候群や小眼球症、外斜視を伴う片目つぶりといった症状を伴うことがあります。
治療には、挙筋短縮術や前頭筋吊り上げ術などの手術があり、適切なタイミングで治療することで視力の発達を促すことが重要です。
乳幼児期に診断されることが多いため、早期発見と適切な治療が求められます。
後天性眼瞼下垂
後天性眼瞼下垂は、加齢や外的要因によってまぶたの開きが悪くなる状態のことです。
原因として最も多いのは腱膜性眼瞼下垂で、加齢によって眼瞼挙筋と瞼板をつなぐ腱膜が伸びたり緩んだりすることで、まぶたを持ち上げる力が弱まります。
また、長期間のハードコンタクトレンズ使用や、まぶたへの摩擦も原因の1つです。
眉毛下垂や眼瞼皮膚弛緩症が進行すると、まぶたが垂れ下がり、視界が狭くなることがあります。
場合によっては眼球陥凹や眼瞼けいれんといった神経疾患が関与していることもあるため、適切な診断が必要です。
治療には、挙筋前転術や皮膚切除術などの外科的手術が一般的ですが、症状の程度に応じて治療法が選択されます。
偽性眼瞼下垂
偽性眼瞼下垂は、眼瞼挙筋の異常ではなく、他の要因によってまぶたが下がって見える状態です。
原因としては、まぶたの厚みや脂肪の増加、むくみなどが挙げられます。
特に、加齢による皮膚のたるみや眼輪筋の衰えが影響し、まぶたが下がったように見えることがあります。
また、眼瞼下垂と間違われやすい状態として、上眼瞼皮膚弛緩症があり、これはまぶたの皮膚が余って垂れ下がることで目の開きが悪くなる症状です。
その他、眼瞼痙攣や顔面神経麻痺などの神経的な問題が影響することもあります。
偽性眼瞼下垂は手術を必要としないことが多く、スキンケアや生活習慣の改善で症状が和らぐ場合がありますが、重度の場合は眉下切開などが適用されることもあります。
施術名:眉下切開(眉下リフト)+ぱちキワ®右目(上瞼たるみ取り)
リスク・副作用:熱感・むくみ・内出血・左右差・違和感・イメージとの相違などを生じることがあります。
料金(自由診療):¥588,000+別途麻酔¥55,000(税込)
睫毛内反症(さかまつ毛)・眼瞼内反症
睫毛内反症(さかまつ毛)とは、まつ毛が内側に向かって生えてしまい、角膜や結膜を刺激する状態です。
特に乳幼児に多く見られますが、加齢による皮膚のたるみが原因で発症することもあります。
症状としては、異物感・充血・目のかゆみ・涙目・視力低下などがあり、慢性的に角膜を傷つけると角膜炎を引き起こす可能性もあるでしょう。
一方で、眼瞼内反症は、まぶた自体が内側に巻き込まれる疾患で、高齢者に多くみられます。
これも角膜を刺激し、慢性的な炎症を引き起こすことがあるため注意が必要です。
軽度の場合は、点眼薬やまつ毛を抜く方法で症状を緩和できますが、重度の眼瞼内反症では手術による矯正が必要になることがあります。
視力低下を伴う場合は、早期の受診が推奨されます。
ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)
ものもらいは、まぶたに炎症が起こる疾患で、大きく麦粒腫と霰粒腫の2種類に分類されます。
麦粒腫は、細菌感染が原因でまぶたの皮脂腺や汗腺が炎症を起こす急性の疾患です。
腫れや痛み、赤みを伴い、膿がたまることもあります。
主な原因は目をこする、汚れた手で触る、コンタクトレンズの不適切な使用などです。
一方で、霰粒腫は皮脂腺が詰まることで慢性的な炎症を引き起こす病気で、痛みがないことが多いですが、しこりができることが特徴です。
麦粒腫は抗生物質の点眼や軟膏で治療できることが多いですが、長期間治らない場合は手術で取り除くこともあります。
発症を防ぐためには、清潔な手で目を触る、コンタクトレンズの適切な使用、目元のスキンケアが重要です。
目の開きが悪いのは片目だけのこともある
目の開きが悪い症状は、両目ではなく片目のみに現れることもあります。
片目だけ開きにくいと、視界が狭くなったり、顔のバランスが崩れて見えたりするため、気になる方も多いでしょう。
原因はさまざまで、眼瞼下垂やまぶたの筋力低下、神経障害などが考えられます。
なかには、脳や神経に関わる重大な疾患が隠れている可能性もあるため、急に目の開きが悪くなった場合は注意が必要です。
片目だけ目の開きが悪いときの原因
片目だけ目の開きが悪くなる原因として、眼瞼下垂・まぶたの炎症・神経の異常・筋肉の衰えなどが挙げられます。
眼瞼下垂は、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の機能が低下することで発症し、加齢やハードコンタクトレンズの長期使用が主な要因です。
さらに、動眼神経麻痺やホルネル症候群などの神経障害も片目だけ開きにくくなることがあります。
これらは、まぶたの下がりに加えて瞳孔の異常や視力の低下を伴うことがあります。
神経に関連した疾患の場合、頭痛やめまいなどの症状を伴うこともあるため注意が必要です。
目の開きにくさが続く場合や、悪化していく場合は、眼科や神経内科を受診し、精密検査を受けることが大切です。
また、ものもらい(麦粒腫)や霰粒腫(まぶたのしこり)ができると、炎症や腫れが原因で一時的にまぶたが開きにくくなることがあります。
急に目の開きが悪くなったら要注意
突然、片目だけ目が開きにくくなった場合、脳や神経の異常が関係している可能性があります。
脳梗塞・脳腫瘍・脳動脈瘤といった疾患は、神経が圧迫されたり、血流が低下したりすることでまぶたが下がることがあります。
これらの疾患は、放置すると視力の低下や運動障害につながるリスクがあるため、早急に診察を受けることが必要です。
また、急に目の開きが悪くなった場合には、髄膜炎や糖尿病による神経障害が関係している可能性も考えられます。
糖尿病は長期間の高血糖状態が続くことで神経にダメージを与え、眼瞼下垂のような症状を引き起こすことがあります。
髄膜炎では、発熱や強い頭痛を伴い、神経の炎症が原因で目の開きに影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。
このように、急なまぶたの下垂は、命に関わる疾患のサインである可能性もあるため、しびれ・めまい・頭痛・視界の異常などの症状を伴う場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。
早期の診断と適切な治療を受けることで、重篤な状態を防げます。
目の開きが悪い場合の治療法
目の開きが悪い原因によって、適切な治療法が異なります。
ここでは、目の開きが悪い場合の治療法を紹介します。
眼瞼下垂の手術
施術名:眉下リフト(眉下切開)+眼瞼下垂
副作用:熱感・むくみ・内出血・左右差・違和感・イメージとの相違などを生じることがあります。
料金:眉下¥480,000+眼瞼下垂¥600,000+麻酔代¥55,000~¥110,000
眼瞼下垂の手術は、まぶたが開きにくい症状を改善し、視界を広げるための治療法です。
加齢や筋力の低下、先天性の要因などでまぶたが重くなり、目の開きが悪くなるケースがあります。
手術によって眼瞼挙筋(まぶたを持ち上げる筋肉)を強化したり、皮膚の余分な部分を除去したりすることで、目元の機能が改善できる可能性が高いでしょう。
ただし、目尻側のたるみが多い場合、眼瞼下垂の手術を行ってもすべてのたるみを取り除くことはできません。
そのため、まずは眼瞼下垂の手術によって目の開きを改善し、その後、眉下切開によって目尻側のたるみを取り除くという 二段階の手術 が必要になることもあります。
眉下切開と眼瞼下垂の手術は改善目的が異なる手術で、手術を車の修理に例えると、以下のようになります。
・眼瞼下垂手術=エンジンの修理
目がしっかり開くようにするための手術で、まぶたを持ち上げる組織を調整し、黒目を大きく見せる役割を果たします。
・眉下切開=車のボディの修理
まぶたの余分な皮膚を取り除き、すっきりとした目元にする手術で、見た目を整える役割を担います。
眼瞼下垂の手術で「機能(エンジン)」を改善し、眉下切開で「見た目(ボディ)」を整える(特に目尻側のたるみが多い方が適用になります)ことで、目元全体のバランスを取ることができます。
埋没法
施術名:眉下リフト(眉下切開)+脂肪切除+埋没法(糸による二重術)ura ふたえ
副作用:熱感・むくみ・内出血・左右差・違和感・イメージとの相違などを生じることがあります。
料金:¥830,000+別途麻酔代¥55,000(税込)~¥110,000(税込)
埋没法は、メスを使わずに糸を通して眼瞼挙筋を引き上げる方法です。
糸を数カ所に通し、まぶたの開きを改善するため、比較的軽度の眼瞼下垂の方に適しています。
ダウンタイムが短く、傷跡が残りにくいのが大きなメリットです。
手術時間も短く、通常は30分程度で完了し、術後すぐに日常生活に戻れることが多い点もメリットといえるでしょう。
しかし、埋没法は糸の結び目が緩んでしまうと効果が持続しにくいデメリットがあります。
特に、重度の眼瞼下垂の場合や、まぶたの皮膚が厚い方には不向きです。
糸が取れてしまうと再手術が必要になることもあるため、長期間の効果を求める場合には、切開法や眉下切開を検討するのも1つの選択肢となります。
また当院では、埋没法と眉下切開を組み合わせることで、まぶたの厚みを軽減し、理想的な二重ラインへと仕上げていきます。
末広型の二重の方が眉下切開を行うと、目尻側がつり上がって見えることがあります。
そのような場合には、埋没法を併用することで、つり目にならないように調整することが可能です。
切開法
切開法は、まぶたの皮膚を切開し、二重ラインを作る手術です。
埋没法では対応が難しいまぶたの皮膚が厚い方に適した治療法となります。
皮膚のたるみを取り除くことで、まぶたの開きを改善できるため、効果が長続きしやすいのが特徴です。
切開するため、ダウンタイムは1〜2週間程度必要で、術後の腫れや内出血が生じることがあります。
また、傷跡が完全に落ち着くまでには数ヶ月かかることもありますが、時間とともに目立たなくなるケースがほとんどです。
確実にまぶたを引き上げ、長期的な改善を求める場合に適した手術法です。
眉下切開
施術名:眉下リフト(眉下切開)+脂肪切除
副作用:腫れ・疼痛・痒み・むくみ・顔の雰囲気の変化・思ったよりも定着しない・仕上がりに左右差など
料金:眉下¥480,000+脂肪切除¥150,000+別途麻酔代 ¥55,000(税込)~¥110,000(税込)
眉下切開は、眉の下の皮膚を切開して、まぶたのたるみを引き上げる手術です。
加齢によりまぶたの皮膚がたるみ、視界を狭くしているケースに適しており、自然な仕上がりになりやすいのが特徴です。
まぶたにメスを入れたくない方や、目元の印象を大きく変えたくない方に向いています。
切開部分が眉の下に隠れるため、傷跡が目立ちにくい点がメリットです。
また、目の形を大きく変えずに、視界の確保や若々しい印象の目元を作れるのも魅力です。
眉下切開を検討している方には、e:Top clinicがおすすめです。
増田院長は、眉下切開をはじめとする目元整形に豊富な経験を持ち、ナチュラルで美しい仕上がりを重視した施術が好評です。
特に、傷跡が目立ちにくいデザインにこだわり、皮膚の切除量を細かく調整することで、自然な若返り効果を実現します。
また、患者一人ひとりの顔立ちや希望に合わせたオーダーメイドの施術を行っているため、不自然にならない仕上がりを求める方に最適なクリニックです。
術後のケアも充実しており、安心して施術を受けられます。
目の開きが悪いことに関するよくある質問
目の開きが悪いと感じるとき、セルフケアや生活習慣の改善で対処できるのか、それとも医療的な治療が必要なのか、気になる方も多いでしょう。
特に、マッサージや筋トレが有効なのか、ストレスが影響するのか、保険適用の有無など、さまざまな疑問が寄せられます。
ここでは、目の開きが悪い原因と治療法に関するよくある質問に回答します。
目の開きが悪いのはマッサージや筋トレで治せますか?
目の開きが悪い原因がむくみや眼精疲労によるものであれば、ホットタオルなどで目の周辺を温めて血行を改善すれば一定の効果をもたらすことがあります。
眼瞼下垂や眼瞼皮膚弛緩症が原因でまぶたが下がっている場合、マッサージや筋トレでは根本的な改善は難しく、かえって症状を悪化させる可能性もあります。
無理に引っ張るようなマッサージを続けると、まぶたの皮膚が伸びてしまい、たるみを助長する恐れがあるでしょう。
軽度の症状であればセルフケアを試す価値はありますが、改善しない場合や悪化する場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。
目の開きが悪いのはストレスが関係していますか?
ストレスが目の開きに影響を与えることは、十分に考えられるでしょう。
ストレスが原因で自律神経のバランスが崩れると、まぶたを持ち上げる筋肉の動きが鈍くなり、開眼しづらくなることがあります。
また、ストレスによる眼精疲労や血行不良が原因で、目が重く感じたり、視界がぼやけたりするケースもあります。
ストレスがたまると無意識のうちにまぶたに力を入れすぎたり、逆に脱力してしまったりすることがあり、これが長期間続くと眼瞼下垂を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
さらに、ストレスによって眼瞼けいれん(まぶたの痙攣)が発生し、目の開閉がうまくいかなくなることもあります。
ストレスが原因の場合は、生活習慣の改善やリラクゼーションが有効です。
しかし、ストレスが解消されても目の開きが悪い状態が続く場合は、眼科や形成外科での診察を検討すると良いでしょう。
目の開きが悪い場合の手術には保険は適用されますか?
目の開きが悪く、日常生活に支障をきたしている場合は、保険適用で手術を受けることが可能です。
特に、眼瞼下垂が進行し、視界が狭くなっている、額の筋肉を使わないと目が開けられない、頭痛や肩こりが生じているといった症状がある場合は、保険適用の対象となることが多いでしょう。
保険適用での手術には、「挙筋前転術」や「余剰皮膚切除術」などがあり、これらは眼瞼下垂の症状を改善するための手術です。
一方で、二重のラインを整える目的や、美容的な観点での手術は自由診療となり、保険は適用されません。
保険適用の可否は医師の診断によって決まるため、目の開きが悪いと感じたら、一度クリニックで診察を受けることが大切です。
まとめ
この記事では、目の開きが悪くなる原因を解説しました。
目の開きが悪くなる原因には、眼瞼下垂やまぶたのたるみ、ストレスや病気などが考えられます。
眼精疲労が主な原因の場合、セルフケアで改善できるケースもありますが、症状によっては手術が必要になることもあります。
治療法として埋没法や切開法、眉下切開などが挙げられますが、目の開きの機能を改善させる場合、眼瞼下垂の手術を検討しましょう。
この記事を参考に、自分の症状に合った対処法を見つけ、必要に応じて専門医に相談しましょう。