近年、20代のお客様からも目尻切開に関するご相談をいただく機会が増えています。
SNSやメイク動画の影響で、より印象的で魅力的な目元への憧れが強くなり、美容整形に対するハードルも以前より下がってきたことが背景にあります。しかし、目尻切開は切開を伴う外科手術のため、「20代で目尻切開を受けても大丈夫?」「どんなメリットやリスクがあるの?」といった疑問を抱く方も多いでしょう。
本記事では、形成外科‧美容外科医の視点から、20代で目尻切開を検討している方に向けて、手術の詳細やメリット‧デメリット、注意点について詳しく解説していきます。
20代で目尻切開を検討する方の悩み
20代で目尻切開を考える方は、見た目の印象に関する悩みが共通しており、日常生活の中で感じる小さなコンプレックスが積み重なってご相談に至るケースがよく見られます。特に20代はSNSやカメラ撮影の機会が多く、目元の印象が自己評価に影響しやすい時期でもあります。また、20代では社会人になり、「ナチュラルメイクにしたい」「できるだけメイクを時短したい」というライフスタイルの変化が訪れる時期でもあります。
そのため、メイクに頼らず目元そのものの印象を変えたいというニーズが高まることも、目尻切開を検討する理由のひとつと考えられます。
目が小さく見える
「もともと目が小さくて、メイクでも限界がある」「アイプチやマスカラだけでは理想の目元にならない」といった悩みを抱える20代女性が多くいらっしゃいます。特に写真映りを気にする世代でもあり、より大きく印象的な目元への憧れが強いのが特徴です。
「目が小さい」と感じる場合でも、必ずしも目尻切開が適応となるわけではありません。目が小さく見える原因が、目の縦幅によるものなのか、横幅によるものなのかなど、まずは目元全体の状態を診断することが大切です。目尻切開が適応となるケースとしては、
- 上まぶたにたるみがない
- 目尻側の皮膚が白目を覆い、横方向の広がりが制限されている
といった状態が挙げられます。
そのため、上まぶたにたるみや厚ぼったさがある場合には、眉下切開を組み合わせることでより自然に目元全体の印象を大きく見せることが期待できます。「目が小さい」と感じる原因は、目の横幅だけでなく縦幅やまぶたの状態など複数の要素が関わるため、どの手術が適しているかは医師によるカウンセリングで丁寧に見極めてもらうことが大切です。
<眉下切開・脂肪切除・皮膚側たれ目を行った20代女性の症例>

料金(自由診療):眉下切開¥480,000(税込)+目尻切開¥330,000(税込)+皮膚側たれ目形成+¥440,000(税込)+麻酔代¥55,000-¥110,000(税込)
リスク・副作用:熱感・むくみ・内出血・左右差・違和感・イメージとの相違などを生じることがあります。
つり目がコンプレックス
つり目が原因で「きつそうに見える」「怖い印象を与えてしまう」と悩む方も少なくありません。20代は就職活動や人間関係の構築において第一印象が重要な時期でもあります。そのため、柔らかく優しい目元の印象を求めて目尻切開を検討される方もいらっしゃいます。つり目の多くは外眼角(目尻)が骨格的に高い位置にあることや、外側の支持構造がしっかりしており下まぶたが外側へ引き上げられやすいことが挙げられます。これらは生まれつきの構造による部分が大きく、メイクで調整するには限界があります。また、目尻切開は目の横幅を広げることを目的とした手術であるため、つり目の方が目尻切開を行うと、かえってつり目の印象が強まってしまう場合もあります。このため、つり目の改善をご希望の場合には注意が必要です。
つり目の印象を和らげたい場合は、目尻切開に加えて「たれ目形成」を併用することで、より優しい目元の印象に近づけることができます。
当院では、切らないたれ目・結膜側切開たれ目・皮膚側切開たれ目の3種類の術式をご用意しており、目元の状態に合わせて最適な方法をご提案いたします。また、目尻切開とたれ目形成を組み合わせることで、後戻りが起こりにくいというメリットもあります。
白目の範囲が狭いと感じる
「白目の範囲が狭い」といった悩みも、20代では特に気になりやすいものです。セルフィーや動画撮影の機会が多い世代だからこそ、周囲と自分の目元を比較する機会が増え、コンプレックスを意識しやすい傾向があります。目元を切れ長な印象にしたい方にとって、目尻切開は適応となりやすい手術の一つです。ただし、上まぶたにたるみや厚ぼったさがある場合には、目尻切開のみでは十分な変化を感じにくいケースもあります。そのような場合には、目尻切開に加えて「眉下切開」を併用することで、上まぶたの重さを解消し、より理想に近い目元の印象に整えることが可能です。
目尻切開とは
目尻切開は、外側に位置する外眼角部の皮膚を切開し、眼裂長(目の横方向の見え方)を広げることを目的とした手術です。一般的な目尻切開では、靭帯そのものを移動したり切離する操作は行いません。
そのため、目の形をたれ目に変えたいという希望がある場合には、たれ目形成や目尻靭帯移動などの手術を併用する必要があります。
まずカウンセリングでは、理想の目元の形や広げたい方向性を丁寧に伺い、どの手術が適応となるかを判断します。手術が決まった場合は、後日あらためて術前デザインを行い、その内容に基づいて手術を進めていきます。目尻切開では、目尻の皮膚を丁寧に切開し、横方向の広がりが出るようにバランスを調整します。また、たれ目形成を併用する場合は、術中に一度起き上がっていただき、どの位置まで下げるかを医師と一緒に最終確認ができる環境を整えています。
これにより、自然で違和感のない目元のバランスを術中に確認しながら調整することが可能です。
20代で目尻切開を受けるメリット
20代は皮膚の弾力性や回復力が高いため、術後の経過が良好な傾向が見られます。加えて、骨格やまぶたの形が安定し、ご自身の理想とする目元のデザインがイメージしやすい時期でもあります。
そのため、目元の構造的な調整によって自然な仕上がりが期待しやすい年代の一つといえますが、最終的には個々のまぶたの状態や解剖構造によって適応が大きく異なります。
ダウンタイムからの回復が良好
20代は皮膚の再生力や新陳代謝が比較的高い時期とされており、創傷治癒プロセス(炎症期→増殖期→成熟期)がスムーズに進みやすいとされています。そのため、切開を伴う手術であっても、腫れや内出血の回復の経過が比較的良好であるケースが見られます。一般的なダウンタイムでは、術後2〜4日頃に腫れのピークを迎え、その後徐々に落ち着いていくことが多いです。また、内出血についても約1週間程度で自然に薄れていきます。ただし、回復のスピードには個人差が大きい点には注意が必要です。
このように、回復力が高い20代で手術を受けることは、一般的なダウンタイムの経過を過ごせる可能性が高いという大きなメリットになります。
傷跡が目立ちにくい
目尻切開は、目尻側の皮膚によって隠れている白目の一部を外側に広げ、目の横方向の見え方を調整する手術です。20代は皮膚の弾力が比較的保たれている年代であるため、個人差はありますが傷跡が馴染みやすい傾向がある点はメリットといえます。
傷跡を綺麗に治すために、術後は処方された外用薬の使用や、患部を刺激しないケアや保湿を継続することが大切です。
メイク時間の短縮
目尻切開によって目の横幅が広がり、切れ長の目元に整うことで、毎日のメイク効率が大幅に向上します。とくにアイラインは、目尻の角度や長さを人工的に演出する必要がなくなるため、一筆でスッと描けるようになり、アイラインの左右差の調整にかかるメイク時間も減少します。
20代は朝の準備時間が限られていることが多く、通勤・通学やバイト前のメイクの時短効果は大きなメリットです。また、アイシャドウのグラデーションが決まりやすくなることで、ナチュラルメイクから華やかなメイクまで仕上がりが安定し、「どのメイクも映える目元」を手に入れられるという声も多く聞かれます。
長期的には、メイクのストレス軽減により肌摩擦が減ることで、目元の小じわ予防にもつながります。
自信の向上
目元の印象が改善されることで、コンプレックスが無くなり、自己肯定感が向上するという心理的メリットがあります。20代は就職活動、人間関係、恋愛など多くのライフイベントを迎える時期であり、外見の悩みが解消されることは行動力や積極性を高める大きな要因になります。
実際に、目尻切開後に「写真写りが良くなった」「視線を合わせるのが怖くなくなった」「人前で自信を持てるようになった」というお客様の声も多く報告されています。心理学的にも、外見のコンプレックスが改善されることで、社会的自己効力感が高まり、対人行動やコミュニケーションが円滑になりやすいとされています。
“理想の目元”を手に入れることは見た目の変化だけでなく、日常生活や将来の行動にもポジティブな影響をもたらす重要な要素といえます。
20代で目尻切開を受ける際の注意点
20代は創傷治癒能力が高く、目尻切開の傷跡の仕上がりが安定しやすいという利点がある一方で、美容医療への経験が少なく、クリニック選びの判断材料が不足しやすい年代でもあります。そのため、手術を検討する際には、美容的メリットだけでなく、医学的な側面や将来的な変化まで見据えた慎重な判断が求められます。
また、目尻という部位は眼輪筋・外側靭帯・皮膚の張力バランスによって構造が成り立っており、わずかな変化でも目元の印象が大きく変わる非常に繊細なパーツです。後悔を避けるためにも、十分な情報収集と医師との丁寧なカウンセリングが必要不可欠です。
十分な検討期間を設ける
20代は、進学・就職・恋愛などライフイベントが多く、自己イメージも大きく変化しやすい時期です。そのため、「なんとなく変わりたい」「流行に合わせたい」という短期的な感情で決めてしまうと、数年後に価値観の変化とともに後悔するケースもあります。
目尻切開は、目元の横幅や他の手術と併用し、目の角度を変えることのできる手術であるため、顔全体のバランスに影響を与えます。少なくとも数ヶ月は検討期間を取り、手術前後のイメージをシミュレーションしながら冷静に判断することが非常に重要です。また、複数のクリニックでカウンセリングを受け、説明内容に一貫性があるかを比較することで、納得度の高い選択ができるでしょう。
信頼できるクリニック選び
目尻は、眼輪筋や外側支持靭帯(lateral canthal tendon)、皮膚の厚みなどが複雑に関与する部位であり、正確な解剖学的理解が求められます。そのため、形成外科分野の知識が不十分な医師が手術を行うと、左右差や過矯正、瘢痕の目立ちなどのトラブルが生じるリスクが高まります。
料金の安さだけでクリニックを選ぶのではなく、医師の専門性、これまでの症例数、縫合技術、修正術の経験の有無など、総合的な視点で判断することが大切です。症例写真の掲載枚数・お客様満足度・術後のフォロー体制なども確認し、安心して任せられる美容クリニックや医師を選ぶようにしましょう。
現実的な期待値を持つ
目尻切開は、目元の印象を切れ長に整える効果が期待できる手術ですが、「目尻切開だけで大きな目にしたい」というご希望に必ずしも単独で応えられるわけではありません。
目元の大きさは、横幅だけでなく、縦幅・まぶたの厚み・皮膚のたるみなど複数の要素によって決まります。
そのため、ご自身では「横幅を広げれば目が大きく見える」と感じていても、実際には まぶたの厚ぼったさや上まぶたのたるみが原因で小さく見えているケースでは、目尻切開のみでは十分な変化を実感できないことがあります。
このような場合には、眉下切開など別の手術が適していることもあります。医師は、お客様のご要望だけでなく、目元全体のバランスや解剖学的に診断し、最も適した手術を提案することが重要です。
カウンセリングの段階で、どの程度の変化が医学的に可能なのか、想定される仕上がりのイメージはどうかを丁寧に確認しておくことで、術後の満足度が高まりやすくなります。理想と現実のバランスを理解することが、美容医療において最も重要なポイントといえるでしょう。
まとめ
20代での目尻切開は、傷跡の回復力の高さやメイクの時短など、多くのメリットがある手術です。しかし、切開を伴う外科手術でもあるため、十分な検討と信頼できる医師選びが重要です。まずは経験豊富な美容外科医によるカウンセリングを受け、自分の目元の特徴や理想のイメージについて詳しく相談することから始めましょう。正しい知識と適切な手術の判断により、理想の目元を手に入れ、より自信に満ちた毎日を送ることができるはずです。
目尻切開について詳しく知りたい方や、カウンセリングをご希望の方は、ぜひ『e:Top clinic(イートップクリニック)』にご相談ください。形成外科出身で5,000件以上の目周りの手術実績を持つ増田院長が、あなたの理想の目元実現を丁寧にサポートいたします。赤坂見附駅すぐのアクセスしやすい立地にございますので、ご相談をご希望の方はどうぞお気軽にお立ち寄りください。


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