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眉下切開のひきつれはなぜ起こる?原因と防止策

2024.08.05

眉下切開の手術後に、上瞼にひきつれが起きるケースがあります。これを聞くと不安に感じる方も多いかもしれません。

そこでこの記事では、眉下切開に関する不安を解消できるよう、ひきつれの関係性や、ひきつれが起きた場合の対応策を解説します。

眉下切開の目的や手術のプロセス

眉下切開は、眉の下のラインに沿って余分な皮膚を切り取り、目元をスッキリ見せることが目的の美容手術です。上まぶたの皮膚がたるんでいる場合や加齢によって狭くなった二重幅を自然に広げたい方に有効な方法です。

美容目的だけでなく、瞼のたるみが視界を遮り黒目が半分ほどまで隠れているような『偽性眼瞼下垂』と医師の診断を受けた場合には、視界を改善するために保険適応で行われることもあります。

ただし、保険適応での手術の場合は視界の改善が手術の目的になるため、二重幅を広くしたい、左右差を無くしたいなどの見た目の改善は含まれないため注意が必要です。

手術は約90分(眉下切開単体ならば60分)ほどで、ダウンタイムは1~2週間程度です。手術から3日目以降にむくみや腫れが引きはじめ、5日目以降一気に腫れが引いていくため、一般的には術後1週間ほどで腫れは落ち着いていきます。

手術後は、傷跡が自然に眉毛に隠れるため見た目への影響は少なくて済みます。日帰り手術ができますが、術後のケアが必要です。数週間は腫れや内出血などのダウンタイムがあることを覚えておきましょう。

眉下切開の手術プロセス

眉下切開の手術は、まず医師とのカウンセリングから始まります。お客様の希望やまぶたの状態に合わせて最適な手術をご提案させていただいております。その後は以下の流れになります。

  1. 手術前にデザインを行い、術後の仕上がりのイメージをお客様と一緒に確認いたします
  2. 手術は眉下に沿って切開を行い、余分な皮膚や必要に応じて脂肪を取り除きます
  3. 眉の毛根を残して皮膚を切開(毛包斜切開)し、傷跡部分から眉毛が生えるように縫合するため、眉下部分の傷跡がより目立ちにくく傷跡を最小限に抑えます

手術後は、数日から数週間で腫れが引き、ダウンタイムが終われば眉下切開の効果が見え始めます。

術後のケアはとても大切なので、医師の指示に従って適切なケアをしましょう。

ひきつれとは

ひきつれとは、皮膚や筋肉が異常に引っ張られた状態を指します。主に手術後の傷跡に見られる拘縮という現象により起こります。切開した周囲に口や目などの動く部分があると拘縮した傷跡が引っ張られます。

これが原因で正常な皮膚が引っ張られてなかった皺が出現することがあります。

ひきつれが起こるメカニズム

ひきつれが起こるメカニズムは、傷跡が癒える過程でのコラーゲンの過剰生成が主な原因です。コラーゲンの過剰生成によって、皮膚が硬くなるのです。コラーゲンとは、皮膚の弾力や強度を保つための重要な成分ですが、過剰に生成されるとひきつれを起こしてしまう恐れがあります。

手術などの傷によって起きるひきつれは、治る過程で少しずつ収縮し、傷跡が縮む際に、周囲の皮膚を一緒に引っ張ってしまうこと(拘縮)が原因で起こります。

ひきつれの影響は見た目だけでなく、動きが制限されてしまうこともあります。眉下にひきつれを感じた場合、二重の形が変わりツリ目のようになると精神的ストレスを感じることもあるでしょう。

なお、当院では他院で行った施術後のひきつれや傷跡のご相談にも応じておりますので、お気軽にご相談ください。

眉下切開で起こるひきつれの原因

眉下切開は、美容分野で多くの人が選ぶ手術ですが、ひきつれが起こるリスクがあることも覚えておきましょう。ひきつれの原因はさまざまですが、主なものとしては以下の3つです。

  1. 手術の技術的な要因
  2. 個々の皮膚の特性
  3. アフターケア不足

これらの要因が絡み合い、手術後にひきつれが生じることがあります。それでは、3つの要因について詳しく見ていきましょう。

手術の技術的な要因

ひきつれの有無に対しては、医師の技術力が大きく影響します。経験不足の医師が眉下切開を行うと、適切な皮膚の切除や縫合ができず、ひきつれを引き起こすことがあります。

また、手術の際に過度な剥離を加えることも、広範囲に皮膚の癒着を引き起こし、結果的にひきつれの原因となります。

さらに、手術後の縫合を適切な方法で行わなければ、組織の結合が不十分になりひきつれのリスクが高まってしまいます。

医師の経験と技術力は、ひきつれを防ぐための重要な要素なため、信頼できる医師を選ぶことが大切です。

個々の皮膚の特性

個々の皮膚の特性もひきつれの発生に大きく影響します。

皮膚の弾力性や厚み、回復力などは人それぞれ異なるため、一概に同じ手術方法で対応できないことがあるのです。そのため、事前に個々の皮膚の状態をしっかりと把握する必要があります。

また、皮膚の再生力にも個人差があるため、回復期間やケア方法もそれぞれに合わせて調整する必要があります。自分の皮膚の特性を理解し、適切なアドバイスを受けることが、ひきつれを防ぐ鍵になるでしょう。

アフターケアの重要性

眉下切開は1週間程度のダウンタイムが発生します。そのため、適切なアフターケアもひきつれを防ぐためには欠かせない要素です。

眉下切開のアフターケアは、手術後の傷口を清潔に保つことが重要です。傷口からの感染症を防ぐために、傷口には触れないようにしましょう。

また、手術部位の保湿もとても大切です。皮膚の湿潤を保つことで組織の治癒力が高まり、ひきつれを予防できます。

さらに、定期的な通院によって早期に異常を発見できるため、医師の指導通りに通院しましょう。

適切なアフターケアを行うことで、ひきつれが起きたとしても早期に改善させることができます。手術前にはアフターケアについてもしっかりと確認しておきましょう。

眉下切開でひきつれを防ぐには

眉下切開におけるひきつれをなるべく防ぐには、以下の3つが重要ポイントとして挙げられます。

  1. 手術前の準備を適切に行う
  2. 信頼できる医師を選ぶ
  3. 手術後のケアをしっかりと行う

これら3つをきちんと行うことで、ひきつれのリスクを減らすことができます。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

適切な手術前の準備

手術前の準備段階では、自己管理が重要になります。

手術後の回復をスムーズにするために、体調管理をしっかりと行い、過度な飲酒や喫煙を避けましょう。また、医師との面談で事前に手術の具体的な流れや注意点を確認し、心の準備をしっかりしておく必要があります。必要な書類についても確認しておくと安心です。

また、眉下切開はアフターケアがとても大切です。術後に必要な保湿クリームなども準備しておくと術後も慌てることがありません。

信頼できる医師の選び方

眉下切開の手術の際には、医師の経歴や専門分野を確認し、手術例や評判をネットなどで調べておきましょう。実際に医師からの施術を受けた方の意見を見ることで、信頼感が高まります。

また、初回の医師の対応もしっかりと確認しておきましょう。しっかりと時間をかけて施術の説明を行い、質問に対して丁寧に対応してくれるかなど、初回の相談は医師を選ぶのに重要な場です。短時間で話を切り上げる医師や、質問に対して曖昧な回答をする医師は避けたほうがいいでしょう。

顔の手術は見た目に大きく影響するため、信頼できる医師に任せることがとても大切です。医師との信頼関係を構築し、安心して手術が受けられるように準備しておきましょう。

手術直後のケア方法

手術直後のケアもひきつれを予防するためにとても大切です。

手術部位は、医師に処方された薬を塗り、傷口が乾燥しないようにしましょう。そして朝晩(1日2回)やさしく泡で洗浄し、清潔に保ちましょう。

日常生活では、過度な運動を避け、無理をせず安静にすることも大切です。体を休めることで傷口の回復を早めることができます。また、手術後1週間はアルコールやタバコを控え、体に負担をかけない生活習慣を心がけましょう。

加えて、術後1週間以降は、ビタミンCや亜鉛など、傷の回復を助ける栄養素を積極的に摂ることで、ダウンタイムを早めます。

ひきつれが起きた場合の治療方法

ひきつれは皮膚や筋肉の収縮によって生じるため、見た目の問題に加えて、痛みを引き起こすことがあります。

痛みが出た場合は治療が必要になりますが、治療方法は大きく分けて「非手術的治療法」と「手術的治療法」の2種類です。症状の程度や患者の生活状況によって最適な治療法を医師と相談しながら決めていきます。

非手術的治療法

ひきつれの治療として、多くの場合は始めに非手術的治療法が選ばれます。まずは、「時間の経過を待つ」ことがとても重要です。

傷は1ヶ月目が一番硬くなり、3〜6ヶ月経過すると柔らかくなりひきつれも改善してきます。その間、基本的には保湿剤の塗布のみで問題ありません。医師の判断で外用剤(ステロイド軟膏やテープ)、ステロイド注射を使用することもあります。定期的な通院が必要になることもあるので担当医師の指示に従いましょう。

再手術が必要な場合

非手術的治療法で効果が得られない場合や、ひどいひきつれがある場合には再手術が検討されることもあります。再手術はリスクが伴うため、専門医によって慎重に判断されます。

再手術の際には、前回の手術の結果を詳細に分析し、再発のリスクを最小限に抑える対策を取ります。また、手術後のケアも重要です。再発を防ぐための適切な治療計画を立てていきましょう。

ただし、再手術が必ずしも成功するわけではありません。手術を受ける前には、医師と十分な相談を行い、自分にとって最適な治療方法を選択しましょう。患者自身がリスクを理解し、納得の上で手術を受けることが大切です。

眉下切開の回復プロセスを知ろう

眉下切開の回復プロセスは一人ひとり異なりますが、一般的な回復の流れは、1週間は腫れや痛みが感じられることが多いです。眉下切開の回復期間やアフターケアについて詳しく見ていきましょう。

増田院長の眉下切開なら眉のパウダーブローメイクは術後3日目以降から可能になります。ただし傷の直上へのペンシルアイブローの使用は赤みが取れる2〜3ヶ月まで避けてください。術後1ヶ月が傷の赤みのピークとなりますが、3ヶ月経つと傷口の赤みは徐々に軽快し、仕上がりは約6ヶ月後になります。

回復期間とそのスケジュール

眉下切開の回復期間は、初期の数日間から数週間に分かれます。翌日から3日目には、腫れや痛みが最も強く出ます。そのため、この期間は適切な休息とアイシングが重要です。3日目以降から徐々に腫れが引き始め5日目以降になると一気に腫れが引き始め、約1週間を目安に痛みも軽減します。

3週間から4週間目にはほとんど腫れが引き、見た目も自然になります。

しかし、完全な傷の回復までは約6ヶ月ほどかかることが多いため、その間も適切なケアが必要です。

傷跡を最小限に抑える適切なアフターケア

手術後数日間は腫れや内出血が起こるため、患部を冷やすことが推奨されています。次に、医師から処方されたクリームや薬を使用し、保湿も欠かさないようにしましょう。

また、紫外線を避けることも大切です。日焼け止めをしっかり塗り、帽子をかぶるなどの対策を取りましょう。日常生活では過度な運動は避け、なるべく体を休めるようにしましょう。

適切なケアを継続することで、傷跡を目立たなくなり、自然にお顔に馴染んでいきます。

当院での眉下切開の事例

当院、イートップクリニックでの眉下切開の事例をいくつかご紹介します。院長の増田は1700件以上の「眉下リフト:眉毛の下の皮膚を葉っぱ型に切除してたるみをなくす手術」や「ぱちキワ®(上瞼たるみ取り):二重まぶたのラインに沿って皮膚を切除したるみを改善する手術」を始めとした、目元のお悩みに対する実績が豊富です。

ひとりひとりに適した手術の提案や切開部分の傷跡を美しく仕上げることにこだわりを持ち、悩みを解消して理想の目元を実現するお手伝いをしています。

<事例1>

瞼がたるんで二重にかぶってきている、もっとぱっちりした平行二重にしたい、というお悩みでした。
瞼で切開することなく、眉下リフトでたるみを取ってナチュラルに二重幅を広げ、ぱっちりしたお目元に変化させました。

<事例2>

二重ラインが瞼のたるみによって隠れてしまっているのがお悩みの方です。上まぶたのたるみが解消されることで、⼆重の幅がはっきりし、ぱっちりとした印象的なお目元に変わりました。

また、元の眉が平行型なこともあり困り眉にならないよう全体のバランスをみながらデザイン致しました。

二重ラインがしっかり出たことでお化粧映えするお目元へ。
1ヶ月目がピークの時期で、3〜6か月で徐々に薄くなります。

<事例3>

ご自身の目元の印象を大きく変えずにすっきりとした印象になりたい方です。目と眉の距離がやや近い為、眉に切り込んで切除していくことでバランスの取れた目元へ。

眉の形が平行型の為切り取らないとハの字眉となり、困り眉になってしまいます。
施術後の眉型も意識し、傷跡直下の毛根を残せるよう斜めに切開することで傷がより目立ちにくい仕上がりとなります。

皮膚のたるみがなくなりご自身の二重ラインが見える様になりました。
大きく印象を変えずにすっきりとしたお目元に変化しました。

眉下切開についてさらに事例をご覧になりたい方はこちら

このように、眉下切開を受けたお客様の経験談を参考にすることで、不安を軽減することができます。

リアルな体験談から得られる情報は、手術の成功率やリスクなどをより具体的に理解する助けになるでしょう。また、実際に経験者がどのようにリカバリーを行ったかなども知ることができます。

まとめ:カウンセリングを活用しよう

眉下切開を行う前には、カウンセリングを活用しましょう。

カウンセリングは初めて眉下切開をする際には非常に有効です。手術経験の豊富な医師の意見を聞くことができる場でもあり、自身の疑問点も解消できます。

医師に詳細な質問ができるように、事前に質問内容を考えておくといいでしょう。

カウンセリングでは、医師の対応も確認しておく必要があります。手術内容についてきちんと説明し、質問に対しても真摯に答えてくれる医師を選ぶと、安心して手術が受けられます。

眉下切開は、美容や視界改善を目的とした手術で、その後のケアが非常に重要です。

手術後にひきつれが発生する原因や対策について理解し、適切なケアを行うことで、リスクを最小限に抑えましょう。

また、執刀医師の指導を仰ぎながら、適切な治療方法を選択することが、ひきつれを起こさないための鍵となります。

記事監修医師プロフィール

院長/医師

増田えりか

2013年 日本大学 医学部 卒業
2013年 東京臨海病院 内科、皮膚科、形成外科、救急科
2015年 昭和大学病院 形成外科
2016年 今給黎総合病院 形成外科
2017年 千葉こども病院 形成外科
2018年 湘南美容クリニック 秋葉原院
2020年 湘南美容クリニック 高田馬場院 院長
2021年 イートップクリニック 開設 院長就任

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