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まぶたの下がる原因は神経にある?症状が出る理由を解説

2022.08.17

もしかしたら、自分はまぶたが下がっているのでは?と悩む人は少なくありません。気になって調べるとまぶたに関わる神経などの話が表示されて、ひょっとして深刻な事態なのでは?とショックを受ける人も多いでしょう。まぶたが下がる(眼瞼下垂)だったとしても、必ずしも神経に異常があると限っているわけではありません

本記事ではそもそもまぶたが下がる原因、眼瞼下垂とは何か?という話から、神経との関連性についても詳しく解説します。参考にして、いたずらに不安がる必要はないのだということを知ってください。

眼瞼下垂って何?


眼瞼下垂とは、文字通り眼の瞼(まぶた)が垂れ下がっている状態を指しています。一般的にまぶたが下がるのは眠いときや目が疲れているときですが、眼瞼下垂の人は常時まぶたが下がっているのが普通です。また、眼瞼下垂の場合はまぶたの筋肉や腱、神経などに問題がある場合が多いです。そのため自力でまぶたをもっと開こうとしても、思うように開くことができません。

重度の場合は視力や視野に悪影響を及ぼす場合もあります。必ずしも両目が揃って眼瞼下垂であるとは限らず、片目だけが眼瞼下垂という人も居ます。

中には「偽」眼瞼下垂の人も

眼瞼下垂に非常に良く似た、「偽」眼瞼下垂という症状がある人もいます。見た目としては眼瞼下垂の人と変わりません。

しかし本当の眼瞼下垂の人と違い、偽眼瞼下垂の場合はまぶたを開こうと力を入れるとまぶたがちゃんと開きます。自分が偽眼瞼下垂なのかどうかは、この点から判断することができます。

まぶたが下がる目の仕組み

まぶたが下がる事がなぜ起こるのかを知るためには、まずまぶたが開く構造を知る必要があります。

脳がまぶたを上げるようにと信号を送ると、知覚受容器が信号を受け取り指示に従おうとします。知覚受容器はミュラー筋という筋肉の中にあり、知覚受容器が働くと連動して動くのがミュラー筋です。ミュラー筋の動きはさらに上眼瞼挙筋とそこから伸びる腱に伝わり、最終的にまぶたの裏にある瞼板(けんばん)に到達してまぶたが動きます。

ちなみにミュラー筋が働くようになるのは、ある程度の年齢になってからです。幼少の時点ではほぼ上眼瞼挙筋のみの力でまぶたが動いており、年齢と共にミュラー筋が発達してきます。

眼瞼下垂になってしまうのは神経に問題があるから?

眼瞼下垂になってしまったとしても、必ずしも神経に問題があるからと限ったわけではありません。前述した通りまぶたが正常に持ち上がるには、神経だけではなく、2つの筋肉と瞼板に繋がる腱がそれぞれ問題なく機能しなければなりません。

また、単純に加齢によって皮膚のハリが無くなりまぶたが下がってくるなどの原因もあります。一概に原因を特定できないのも、眼瞼下垂の特徴です。

筋肉・腱に問題がある場合

まぶたを上げるためにはミュラー筋と上眼瞼挙筋の2つの筋肉と、筋肉と瞼板を繋げる腱がしっかり機能する必要があります。

何らかの理由によりどちらかの筋肉の動きが弱まる、あるいは動かなくなってしまうと力が瞼板に伝わらず、まぶたが持ち上がらなくなってしまいます。

また何らかの理由で腱が損傷している場合も、まぶたを持ち上げる筋肉の力が十分に伝わらなくなり、眼瞼下垂に繋がってしまいます。

神経に問題がある場合

神経に問題がある場合も、眼瞼下垂に繋がります。たとえ筋肉に問題がなかったとしても、神経が脳からの信号を上手く拾えなければ、筋肉に力を入れることができません。

まぶたに関わる神経はおよそ2つあり、上眼瞼挙筋を動かす動眼神経とミュラー筋を動かす交感神経です。特にミュラー筋に作用する交感神経は、眼と直接の関わりがない病から影響を受けやすい傾向があります。

眼瞼下垂の原因になる神経異常は多くが後天性

眼瞼下垂の原因になる神経異常は多くが後天性です。原因は人によりさまざまですが、生活の中で何がしかの影響により神経に異常をきたし、眼瞼下垂になったというケースが多いです。

ただし先天性の神経異常がまったくないというわけではありません。マーカスガンなどは先天性の神経異常からなる眼瞼下垂の代表例です。

動脈瘤や糖尿病による神経麻痺

動脈瘤や糖尿病にかかると、眼瞼下垂に繋がる場合があります。目の病気ではないため関係ないように思えますが、動脈瘤や糖尿病は発症すると動眼神経の麻痺を引き起こし、まぶたが下がってしまうのです。

動脈瘤や糖尿病などは眼瞼下垂だけでなく、さまざまな重い症状を併発する病でもあります。そのため、眼瞼下垂の症状については治療を後回しにされがちです。

ホルネル症候群

ホルネル症候群は交感神経がまひする症状であり、眼瞼下垂に繋がります。ホルネル症候群にかかると、眼の周辺に関わらず交感神経全体がまひにかかるため、まぶただけでなく顔全体の動きが悪くなってしまいます。

ホルネル症候群は自然に発生する場合もありますが、肺がんやリンパの腫瘍、大動脈解離などの病から併発する場合もあります。大動脈解離などから併発した場合、さまざまな重い症状が出るため、眼瞼下垂ついては治療を後回しにする場合が多いです。

重症筋無力症

重症筋無力症によっても眼瞼下垂は引き起こされます。筋無力症という名称から筋肉に問題があると思われる場合がありますが、正確に言うと神経と筋肉が上手く連動しないことが原因であるため、神経にも関わると言えます。

眼の周辺に限らず全身の筋肉に力が入りづらくなります。それに伴い治療も体全体に作用するため、眼瞼下垂だけを重点的に治療することは少ないです。

マーカスガン

マーカスガンは先天的な神経異常による眼瞼下垂です。口とまぶたの神経が連動してしまい、食事などに際して口を動かすとつられてまぶたが動いてしまう症状です。通常の状態で口を閉じていると、連動してまぶたは下がった状態のままになるため眼瞼下垂となります。

神経異常による眼瞼下垂について

神経異常による眼瞼下垂になっている場合、まずは自分の体のために何を優先すべきか考えることが大切です。

マーカスガンなどの場合は眼瞼下垂そのものが主な症状であるため、治療も眼瞼下垂の解消が焦点となります。

しかし後天性の神経異常の場合、眼瞼下垂は数ある症状のうちのひとつに過ぎない場合も少なくありません。視界が悪くなるため気になるのは自然なことですが、体調のためにはどの症状から治療していくべきか、優先順位を考える必要があります。

思い当たる病が無い場合

神経に異常をきたすような病に思い当たるふしが無い場合は、神経でなく他に原因があっての眼瞼下垂かもしれません。また、ホルネル症候群は特に原因がなくとも発症してしまう場合もあります。

いずれにせよ医師の判断が大切になりますので、クリニックにおとずれる前に医師の診断を仰いだ方がより確実です。

手術で治らないケースもある

眼瞼下垂の治療は主に手術になります。ただし、手術を行ったからといって必ず治るというわけではありません。

また、原因によっては投薬などが行われる場合もあります。たとえば重症筋無力症は投薬によって筋力が徐々に回復していくため、投薬によって眼瞼下垂も回復に向かうということになります。

クリニックにおとずれる人の多くは神経異常に当てはまらない

眼瞼下垂に悩みクリニックにおとずれる人の多くは、審美性が気になるために施術を検討しています。体調に重大な支障がある人はクリニックではなく病院におとずれるため、クリニックには自然と眼瞼下垂だけが悩みであるという人が集まるのです。

まぶたについての関連動画はこちら

眼瞼下垂を改善されたお客様の4ヶ月後の経過を動画でまとめています。眼瞼下垂を改善されたいと思っている方は参考にしてみて下さい。

まとめ

眼瞼下垂とひとくちに言っても原因はさまざまであり、神経異常が原因であるケースもまた一部に過ぎません。不安が拭えないという人は、クリニックの検討と同時に医師の診断を受け、眼瞼下垂の原因を突き止めましょう。

美容クリニックの門を叩くのは、健康の確認を行ってからでも決して遅くはありません。

記事監修医師プロフィール

院長/医師

増田えりか

2013年 日本大学 医学部 卒業
2013年 東京臨海病院 内科、皮膚科、形成外科、救急科
2015年 昭和大学病院 形成外科
2016年 今給黎総合病院 形成外科
2017年 千葉こども病院 形成外科
2018年 湘南美容クリニック 秋葉原院
2020年 湘南美容クリニック 高田馬場院 院長
2021年 イートップクリニック 開設 院長就任

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