Column

月経困難症は治るの?治療方法や原因を解説

2022.10.02

「生理痛が辛い」「生理痛を和らげる方法はないの?」と悩んでいる方もいるでしょう。重い生理痛で悩まされている方は、月経困難症を引き起こしている可能性があります。

月経困難症とは月経期間中に腰痛や下腹部の痛みなど、病的な症状が現れる状態のことをいいます。今回は月経困難症とはどのような病気なのか、対処する方法などについても見ていきましょう。

月経困難症とは


月経困難症とは、月経期間中に下腹部の痛みや腰痛など、病的な症状が現れる状態のことをいいます。他にも、以下のような症状が見られます。

  • お腹の張り
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 下痢
  • 食欲不振
  • 脱力感

など

また、月経困難症には機能性月経困難症と器質性月経困難症の2種類に分けられます。

機能性月経困難症

機能性月経困難症は原因疾患がなく、初経後1〜2年から始まることが多いのが特徴です。月経困難症大橋をしている4割近くの方が、機能性月経困難症だと言われています。

器質性月経困難症

器質性月経困難症は、原因疾患があるために起こるものです。原因疾患に続いて起こることもあるため、「続発性月経困難症」と呼ばれることもあります。

器質性月経困難症は、初経後5年以上経過してから発症することが多いです。子宮内膜症や子宮筋腫の疾患が原因で発症している可能性があります。

月経困難症を引き起こす原因

なぜ月経困難症は起こるのでしょうか?

プロスタグランジンの過剰分泌

1つ目に考えられるのが、プロスタグランジンの過剰分泌です。プロスタグランジンとは子宮の中ではがれ落ちた内膜を外に排出するために子宮を収縮させる働きがあるものです。

過剰に分泌されると、子宮が収縮しすぎるため、血液の流れが悪くなり痛みが出てくる場合があります。

子宮口が狭い

2つ目は、子宮口が狭いことです。10代や20代前半の方や出産経験がない方は、子宮口が狭い傾向にあります。

子宮口が狭いとスムーズに経穴を送り出せないため、痛みが起きる場合があります。

心理的要因

3つ目は心理的要因です。ストレスを抱えこむとホルモンバランスが乱れ、月経に異常をきたす場合があります。

正常に月経を開始させる器官に影響を与えるため、月経困難症を引き起こしてしまう可能性があるのです。

運動不足

4つ目は運動不足です。運動不足だったり、冷え性だったりすると血流が悪くなり、痛みが起こりやすくなる場合があります。

特に冷えが悪化しやすい冬時期や冷房環境下の中で月経の痛みが強く出る方は、運動不足や冷えが原因だと考えられます。

月経困難症は治るのか?効果的な治療方法

月経困難症は治療できるのか不安に感じている方もいるでしょう。月経困難症には効果的な治療方法があります。

鎮痛剤

月経困難症の治療では、鎮痛剤が処方されることが多いです。鎮痛剤にはプロスタグランジンの合成を邪魔する薬を用いられることが一般的です。

鎮痛剤は病院で処方されるものだけではなく、市販で販売されているものでも効果が期待できるものがあります。

ピル

ピルと言えば避妊薬のイメージが強いかもしれません。しかし、ピルにはホルモンバランスを整えたり、プロスタグランジンの量を減らす働きも持っているので、月経困難症に有効的だと言われています。

月経困難症に有効的なのは低用量ピルですが、海外のサイトでも販売されています。リーズナブルな金額で販売されていますが、安全性が確保されていません。

体に入るものですから、病院で処方された低用量ピルを服用するようにしましょう。

漢方

月経困難症の症状は漢方でも和らげられる可能性があります。一般的な漢方薬で言えば当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や桂皮茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などが挙げられます。

月経困難症を予防する方法

月経困難症になるとひどい腹痛や腰痛、吐き気などに襲われる可能性もあるので、なるべく予防したいと思っている方もいるでしょう。

月経困難症は日々の生活を見直すことで、予防につながる場合があります。

規則正しい生活を心がける

生活のリズムが崩れると、女性ホルモンの分泌量に影響が出やすいです。ホルモンバランスが乱れると月経困難症を引き起こすリスクが高くなるので、規則正しい生活を心がけるようにしましょう。

夜更かしをやめて朝中心の生活にしたり、栄養バランスの整った食事を心がけたりなど、自分でできる範囲で大丈夫です。仕事や家事などが忙しいと生活習慣が乱れがちですが、自分のペースで少しずつ見直しながら、改善していきましょう。

冷え対策

体が冷えると血流が悪くなるため、痛みを引き起こしやすくなります。おしゃれのためにミニスカートを履いたり、お腹を出したりしている方もいるでしょう。

もちろん、おしゃれがダメと言っているわけではありません。大切なのは、家に帰ってからです。服を脱いだら暖かいお湯につかるようにしましょう。

10分程度お風呂に入っていると、体の内側からポカポカしてくるので、冷え対策につながります。また、生姜湯なども効果的です。

定期的な運動

上記でもお伝えしましたが、運動不足も月経困難症を引き起こす原因の1つです。毎日の生活の中で、定期的に運動する時間をとるようにしましょう。

例えば、毎日エスカレーターやエレベーターを使っていたのを階段に変えたり、一駅分を徒歩に変えたりなどですね。小さなことでも良いので、継続することが大切です。

食べ物や飲み物に気をつける

食品によっては痛みを起こしやすくさせるものもあります。注意が必要なのは、糖分と冷たいものです。

砂糖が多い食材はイライラや精神を不安定にさせる可能性があります。脂肪分が多い食品もホルモンバランスを乱れさせる可能性があるので、注意が必要です。

また、冷たい飲み物や食べ物は冷えを悪化させる可能性があるので、なるべく避けるようにしましょう。

月経困難症を予防して痛みを軽減させよう

月経困難症を引き起こすと、身体や精神にさまざまな影響が出てきます。調子も出なくなるので、仕事や家事、勉学などのパフォーマンスに影響が出てしまうかもしれません。

月経困難症は日々の生活を少し変えるだけでも、予防できる可能性があります。月経困難症で悩んでいる方は、ぜひ今日からでも生活習慣を見直して、少しずつ改善していきましょう。

記事監修医師プロフィール

院長/医師

増田えりか

2013年 日本大学 医学部 卒業
2013年 東京臨海病院 内科、皮膚科、形成外科、救急科
2015年 昭和大学病院 形成外科
2016年 今給黎総合病院 形成外科
2017年 千葉こども病院 形成外科
2018年 湘南美容クリニック 秋葉原院
2020年 湘南美容クリニック 高田馬場院 院長
2021年 イートップクリニック 開設 院長就任

院内写真1
院内写真2
院内写真3
院内写真4
院内写真5
院内写真6
院内写真7
院内写真1
院内写真2
院内写真3
院内写真4
院内写真5
院内写真6
院内写真7