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月経困難症はストレスが原因?ストレスを溜めないための方法もご紹介

2022.10.03

「生理痛がひどく、毎月寝込んでしまう」「生理前・中は精神的に不安定になる」と生理にストレスを感じている人も多いのではないでしょうか。

生理痛の原因にはストレスや冷え、ホルモンの分泌異常などがありますが、学校や仕事にいけないほど症状が顕著な場合は「月経困難症」かもしれません。

そこで本記事では、月経困難症の原因について解説します。

あわせて原因のひとつである「ストレス」に着目し、ストレスをためないための工夫についてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

月経困難症とは?


月経困難症とは、月経に伴って起こるさまざまな症状のことです。

月経困難症の症状には、以下のようなものがあります。

  • 下腹部痛
  • 腰痛
  • 腹部の張り
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 便秘
  • 頭痛
  • めまい
  • 乳房痛・乳房のハリ
  • 不安感・憂鬱
  • 眠気
  • イライラ・集中力の低下

これらの症状が日常生活に支障をきたしている場合、「月経困難症」と診断されます

月経困難症の原因

月経困難症の原因は、ホルモンの分泌異常によるものや生活習慣によるものなど、さまざまな要因があります。

詳しくみていきましょう。

心身のストレス

心身のストレスは、月経困難症の症状を悪化させる大きな原因です。

ストレスにさらされると血液の循環が悪くなります。

そうすると骨盤内がうっ血し、痛みを強く感じたり、体が冷えて倦怠感がでたりしてしまうのです。

ストレスには激しすぎる運動や体の冷えといった身体的ストレスと、職場や家庭などの人間関係で起こりやすい精神的ストレスがあります。

また、生理がつらいと感じている人は月経自体がストレスとなってしまい、さらに症状が強くでてしまうことも少なくありません。

ホルモン分泌の異常

月経は子宮を収縮させ、はがれた子宮内膜を血液と一緒に排出する動きです。

子宮を収縮させるために「プロスタグランジン」というホルモンが分泌されますが、プロスタグランジンの分泌が多いと、子宮の収縮が過剰になり痛みのもとになってしまうのです。

また、プロスタグランジンには、痛みを強める作用があるため、生理中に頭痛や腰痛が起こる原因にもなります。

運動不足や冷え

運動不足や冷えによって血行が悪くなると、生理中の痛みの元であるプロスタグランジンが骨盤内に滞ってしまうため、痛みが強くなりやすいです。

そもそも、生理が始まると体温はぐっとさがるため、身体は冷えやすくなります。

普段から運動不足だと血行が滞り、冷え気味になるので注意が必要です。

子宮や卵巣の病気

あまりにも生理痛が酷かったり、経血量が多かったりする場合、子宮内膜症や子宮筋腫といった重大な病気が隠れていることがあります。

子宮内膜症や子宮筋腫は放置しておくと不妊の原因にもなるので、早めの治療が必要です。

生理痛がひどくて起き上がれない、痛すぎて吐いてしまうなどは異常なので、すぐに婦人科を受診しましょう。

ストレスを溜めないための生活習慣

生理痛や月経困難症の原因には、ホルモン分泌や血行不良のほかにも、ストレスが大きく関係しています。

心身のストレスが大きいと、自律神経が乱れて生理痛が強くでやすくなるので、できるだけストレスをためない工夫が大切です。

ここからは、月経困難症を軽減するストレスを溜めないための生活習慣についてご紹介します。

趣味を見つける

仕事や学校のストレスは、取り除こうと思ってもなかなか難しい部分もあるかと思います。

その場合、趣味など自分が楽しいと感じることをして発散するのがおすすめです。

趣味を楽しむことで張り詰めた精神を緩められ、息抜きになります。

自分が楽しいと思える趣味なら何でも構いませんが、旅行や温泉に出かけて気分転換したり、親しい友人とおしゃべりしたりするだけでも十分にストレス発散できるでしょう。

体を冷やさない

昔から「冷えは万病のもと」といわれるように、生理痛も体の冷えによって悪化します。

普段からぬるめのお風呂にゆっくりと浸かったり、冷たいものばかり食べ過ぎたりしないよう心掛けることが大切です。

生理中つらいときはカイロや腹巻などを使って腰や腹部を温めると、生理痛が軽減されます。

温かいハーブティーを飲んでリラックスするのも、痛みの改善に効果的です。

運動やストレッチを行う

普段から運動やストレッチをしていると、体の血液循環が良くなり、月経困難症の症状の改善につながります。

無理に激しい運動をする必要はなく、ウォーキングやサイクリング、ストレッチ程度の運動でも効果は十分です。

テニスやランニング、ヨガなど好きなスポーツがあるなら、それを定期的に行うといいでしょう。

全身運動は血行を良くしてくれるだけでなく、気分転換にもなるのでストレス解消にも効果的です。

ただし、生理中は思いがけず体調不良になることもあるので、あまり無理をしないでおきましょう。

リラックスする

ストレスにさらされている現代人には、リラックスする時間が必要不可欠です。

体をのんびりと休めて、高ぶった神経を落ち着けることは、月経困難症の症状改善にもつながります

睡眠をしっかりとる、読書をする、音楽を聞くなど、くつろげる時間を確保しましょう。

アロマテラピーや、ハーブティーなどを楽しむのもおすすめです。

どうしても忙しくて時間が取れない時は、ゆっくりと深呼吸するだけでも少し体がほぐれます。

休むときはしっかりと体を休め、リラックスすることも大切です。

月経困難症で生活に支障がでているなら医療機関を受診しよう

「学生の頃はそうでもなかったのに、社会人になって生理痛がひどくなった」という人もいるくらい、月経困難症にストレスは大きく影響しています。

月経困難症を改善するには、ストレスの原因を取り除く・発散する生活を心掛けることが大切です。

その他に運動習慣をつける、睡眠は十分にとる、体を冷やさないなどの生活習慣も、生理痛の改善に大きく効果があります。

ただし、あまりにひどい痛みや症状がある場合は病気が隠れている可能性もあるので、すみやかに医療機関で診察を受けましょう。

記事監修医師プロフィール

院長/医師

増田えりか

2013年 日本大学 医学部 卒業
2013年 東京臨海病院 内科、皮膚科、形成外科、救急科
2015年 昭和大学病院 形成外科
2016年 今給黎総合病院 形成外科
2017年 千葉こども病院 形成外科
2018年 湘南美容クリニック 秋葉原院
2020年 湘南美容クリニック 高田馬場院 院長
2021年 イートップクリニック 開設 院長就任

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